【第12回】 備蓄品①:避難生活や被災生活の初期段階で必要な防災グッズ。被災直後を乗り越えるときに役立つ品目とは?

備蓄品
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【第10回】では優先度【高】の非常持出品①を、

【第11回】では優先度【高め】な非常持出品②を紹介しました。

ここでは「備蓄品」ということで、災害が切迫している際の避難生活や、
災害が起こってしまって被災者となったときの被災生活で役立つ防災グッズをご紹介します。

「備蓄品」の目的

災害が切迫し、あるいは災害が発生した際には、
電気・ガス・水道・通信などのライフラインが止まる場合があります。
そのための備えという意味になります。

それだけではありません。
避難の際に、時間的余裕があればその「備蓄品」の一部を持ち出して避難することもできます。

ローリングストック…「備蓄品」準備で大切な心得

のちほどでも解説しますが、「備蓄品」は防災のためではあるのですが、
防災を意識し過ぎた準備になり過ぎないよう気をつけましょう。

つまり、日常生活であたり前に使っているような、
使い慣れた品目が「備蓄品」として準備されているとたいへん合理的&効率的&効果的です。

これを「ローリングストック」という考え方です。

「平常使用」している「非常用品」になります。

それでは以下に「備蓄品」をリストアップしておきますので、
準備の参考にしていただければと思ってます!(参考:首相官邸HPをもとに筆者作成)

飲食品

No.品名数量参考準備 ☑ 欄
1水・飲料水最低3日分
推奨1週間
1人3リットル/日が目安水、麦茶、ウーロン茶、野菜ジュース、
緑茶・コーヒー・紅茶などカフェイン入りは控えめに
(カフェインは利尿作用があるため水分補給にはやや適しません。)          
2給水タンク適宜ポリタンク型、折りたたみ型、給水袋タイプなど
※赤色・青色ポリタンクは灯油缶用途のため避けましょう。
3主食最低3日分
推奨1週間
アルファ米、乾パン、缶パン、インスタント麺、シリアル食品、パスタ                 
4主菜最低3日分
推奨1週間
缶詰、レトルト食品、パスタソース(パウチ、缶)、
野菜ジュース、防災に特化した長期保存可能な惣菜
5お菓子適宜チョコ、あめ、栄養補助食品、せんべい、甘酒、ドライフルーツ
6汁物適宜即席味噌汁、スープ
表1.飲食品/備蓄品

日用品

No.品名 数量 参考 準備 ☑ 欄 
1タオル、バスタオル
2毛布、寝袋
3ラップ節水目的で食器にかぶせて使う用、
オーバーレイとして壁をホワイトボード化
4皿、深皿紙製、プラスチック製
5コップ紙製、プラスチック製
6はし、スプーン割りばし
7カセットコンロ
8ガスボンベカセットコンロ用
9鍋・フライパン・やかん用途はさまざま
10フライ返し、おたま
11固形燃料
12チャッカマン
13電池
14予備の懐中電灯・LEDランタン
15カイロ
16ビニール袋大・中・小、ゴミ用、
節水目的で食器にかぶせて使う用
17簡易トイレ、携帯トイレ
18トイレットペーパー
19ティッシュペーパー
20新聞紙
21電源ポータブル電源(キャンプ用品で有名)、発電機
※1それなりの重量あります。持ち運び用途でも設置用途でも有効です。発電機は騒音への配慮や燃料が必要になります。
※2ピンキリですが、比較的に高額です。家族構成や生活パターンに合わせて選びましょう。
表2.日用品/備蓄品

衛生用品

No.品名 数量 参考 準備 ☑ 欄 
1医薬品解熱鎮痛剤、総合感冒薬、うがい薬
2マスク多め                  
3石鹸類
4ドライシャンプー
5マウスウォッシュ
表3.衛生用品/備蓄品

準備は少しずつ充実を!

【第10回】【第11回】そして今回【第12回】で、
おおまかに急場をしのぐ品目はリストアップできたのではないかと思います。

先ほど冒頭でも少し触れましたが、「備蓄品」は防災のためではもちろんあるのですが、
防災を意識し過ぎた準備になり過ぎないよう気をつけたいです!

つまり、防災だからと特別扱いをして、そのせいで放置してしまうことがないよう、
日常使いの中に『備蓄品』が含まれている。」といった感覚がとても大切です。

準備のコツ

すでにリストアップした飲食品を例に説明します。
水やお茶ですと、ふだんの生活の中で消費する中に、
備蓄品」用として必要数をストック(保管)しておくといったイメージです。

水ひとり3リットル/日として、家族4人分とした場合、1日12リットル×3日分、
つまり、36リットル(2リットルペットボトル6本入りを「3箱」)を、
買い置きしてストックしておきましょう!という話です。

そのストックから毎日消費していくといった生活をしていきます。

もちろん、実際は毎日12リットルの飲料は消費しませんね。
そこで、日々の生活で減っていく分だけ、買い足していくといった生活にしようという発想です。

備蓄」を日常に組み込んだ購買パターンにしてしまうというのが
長続きさせるためのポイントだと考えています。

強調します!。
備蓄行動」を「日常に組み込む」といった行動パターンになります。

食料品も同じような考え方で大丈夫です。
ぜひ日常の食生活サイクルの中に組み込んでしまいましょう!

おわりに・・・

   「非常持出品」は、日々の生活の貴重さが高い品目ですから、
   なかなか1カ所に、あるいは、防災リュックにひとまとめにすることは、
   難しいのかもしれません。
   一方で「備蓄品」は、避難する際の携行品として準備するというよりは、
   ライフラインが停止したときの生活において、その急場をしのいでくれるものになります。
   主に自宅で消費するものになるのかもしれません。
   そのため、日常使いする品目の中に「備蓄品」をぜひ組み込んでしまいしょう。
   そして、「ストック」として3日分~1週間分準備することが推奨されています。
   これら「備蓄品」には消費期限がありますから、
   それぞれの品目を「9月1日防災の日」などの定期的な機会に、
   家庭内訓練をしつつ消費し、備蓄品の使用を日常の生活パターンにしてしまいましょう!
    ・「備蓄品」を消費することがいつの日かの被災生活の訓練になる。
    ・「備蓄品」の更新サイクルを日常生活に組み込むことができ廃棄がなくなる。
    ・「備蓄品」のより工夫された消費等の方法を、訓練することで発見できるかもしれない。
    ・災害時には訓練の経験を実践するだけになる。
   …とても有効だと考えています。
   「今がスタートライン!」です。
   

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