【第23回】 台風への備え:台風の接近・通過に備えよう!準備のおかげで被害の回復を早める後押しになる!

台風
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台風は、その接近や通過により生活に影響を与えます。

被害という形で何らかの損害を受ける場合や、ときには人命にも影響します。

今回は、台風が原因による災害リスクを小さくするための予防災実践の具体例をご紹介します。

台風を知る

台風とは(出所:気象庁)

台風」は、ザックリ言いますと「風速17.2m/s以上の熱帯低気圧」をいいます。
その詳細は…
  ▶ 熱帯低気圧…熱帯の会場で発生する低気圧
  ▶ 場所…北緯0度より北側、東経180度より西側、または、南シナ海
  ▶ 最大風速10分間平均が約17.2m/s以上
になります。

台風の動き(出所:気象庁をもとに筆者作成)

台風」は、自分自身では実は動くことができません。
それではなぜ、台風には進路があるのでしょうか?
それは、恒常風である貿易風偏西風により影響を受けているからです。
また、影響を受けるのはそれだけではありません。
高気圧低気圧といった気圧の差の影響のほか、
進路上の海水温度などの暖かさといったエネルギーの蓄積による発達を伴って、
速度や勢力が規定されることで、進路にも影響をしていきます。

台風の消滅(出所:気象庁をもとに筆者作成)

台風」は、蓄えられたエネルギーを失うことで消滅します。
温帯低気圧」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
これは、「台風」が次第にエネルギーを失ってその勢力を縮小させていくなかで、
台風の定義を満たさなくなったことで名称が変更されます。
台風が一般的に進んで行く方向は北側になります。
北側は一般的に寒いです。
そのため、台風は北へ進むと、台風域内の暖かい空気が冷たい空気と混ざりはじめます。
すると、台風としての性質が徐々に失われます。
しだいに「温帯低気圧」の性質が強くなってゆき、ついには「温帯低気圧」に変わります。

台風への備え

台風への備え5箇条(出所:気象庁をもとに筆者作成)

家の外の備え

台風が来る前に備えましょう。
  ▶ 窓・雨戸閉めカギをかける
  ▶ 窓・雨戸補強をする。
  ▶ 道路や周辺の側溝・排水溝水はけよく
  ▶ 玄関・庭・ベランダ・物干し・駐輪など、飛散する可能性はすべて取り除く
  ▶ 二輪車は車庫内かロープ固定を。スタンドだけでは二輪車は倒れてしまいます。

家の中の備え

  ▶ 非常持出品①を準備する。(【第10回】を参照ください。)
  ▶ 非常持出品②を準備する。(【第11回】を参照ください。)
  ▶ 備蓄品を準備する。(【第12回】を参照ください。)
  ▶ 窓ガラスの飛散防止処置
    ①養生テープを貼る。
    ②飛散防止フィルムを貼る。
    ③カーテンを閉める。
    ④ブラインドを下げる。
  ▶ 生活用水の確保
    ①バスタブ
    ②バケツ
    ③空のペットボトル
    ④大きな鍋

避難の確認

  ▶ 家族内で、避難方法の「認識の共有」を行う。
   ①具体的な避難場所の確認
     …洪水リスク、土砂災害リスク、避難経路上のリスクを考慮
   ②避難した際の連絡方法
     …使うツール・アプリの確認
  ▶ 両手が使えるよう、リュックタイプのバッグを準備

情報入手 : 台風情報、防災気象情報(警報・予報)、避難所情報

  ▶ 台風情報(【第6回】を参照ください。)
  ▶ 川の情報(【第3回】を参照ください。)
  ▶ 防災気象情報(【第5回】【第6回】を参照ください。)
  ▶ 避難場所・避難所の情報(【第7回】を参照ください。)
  ▶ 最新気象情報(【第9回】を参照ください。)
テレビやラジオもたいへん役に立ちます。
エリアメールが届いたときに気づくことができるよう、枕元に置くようにしましょう。

危険な場所から離れよう。不要不急の外出は控えよう。

できるだけ安全な家や建物の中で過ごすようにする。
外に出ることは控える。
河川が増水している情報は、ライブカメラから入手する。
(ライブ画像は【第6回】の「川の水位情報」を参照ください。)
やむを得ず外に出る場合や、避難のため外に出る場合は、
  ▶足元への注意
    ①側溝のフタが開いているリスクもある。
    ②側溝にフタがないこともある。
    ③マンホールがズレていることもある飛散物
    ④用水路と道路の境界線が浸水で判別できないリスク
  ▶飛散物への注意
    ①目をまもる。ゴーグルを使う。
    ②周囲を確認する。
    ③木の枝が折れて飛んでくることもある。
    ④立て看板などが飛んでくることもある。
  ▶落下物への注意
    ①頭上の注意
    ②老朽化した建物に注意
    ③都心部に注意
    ④繁華街に注意
    ⑤信号設備に注意
    ⑥電線や電信柱やその付帯設備に注意

おわりに・・・

今回は台風についてその被害を小さくするための留意点を説明しました。
「危険なところからは距離をとる」ことがとても大切です。
とは言え、自宅を離れるわけにはいかない場合もあるでしょう。
そういったときは、ぜひその土地の災害リスクや災害の弱さを知っていただきたいです。
そのリスクや弱さに応じた対処行動をとることで、
被害をできるだけ小さくすることができます。
台風は、その強い風だけでなく、雨への警戒も大切です。
風が原因で起こる被害のほか、
雨が原因で起こる被害にも目を向けておく必要があります。
すべての災害をゼロにすることはとてもたいへんな努力になりますが、
少なくとも、ある程度リスクを見定めた中で対応したそのあとは、
何も備えをしていなかった時よりもずいぶんと被害を抑えることにつながるのではないでしょうか。
知った「今がスタートライン!」です。

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