【第17回】 地震ハザードステーション:地震による揺れ・活断層・震源域をみてみよう(専門度高め)

ハザードマップ
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今回は、「地震ハザードステーション」(出所:防災科学技術研究所)をご紹介します。

【第16回】「地震10秒診断」では、地震で揺れる「地震予測」と
「ライフラインの支障日数」を解説しました。

今回ご紹介する「地震ハザードステーション」(出所:防災科学技術研究所)が提供するものは、日本とその周辺で起こり得る地震に対して、確率論的手法により評価するもので、ある地点のある大きさ以上に揺れる確率を計算しているといった説明がなされています。

簡単に言いますと、
地震の揺れの大きさ、いろいろな活断層、地形の種類などの情報を提供しており、
「土地を知る」「災害リスクを知る」上でとても有効な情報ツールになるといえるでしょう。

全国地震動予測地図

はじめ方

図1.地震ハザードステーション(出所:防災科学技術研究所

「地震ハザードステーション」=J-SHIS「『全国地震動予測地図』は、将来日本で発生する恐れのある地震による強い揺れを予測し、予測結果を地図として表したものです。」(出典:J-SHIS)と説明されています。

使い方

図2.起動時の地震ハザードステーション(出所:防災科学技術研究所

起動時のトップ画面です。

お示しした図は、みやすいように表示できる項目を網羅的に選択して表示しています。
(少し情報量が多くなっています。)

①場所や地域の指定

①内にある、
  ▶ 「場所を検索」左側に、確認したい地名を入力します。
  ▶ 「地域指定」からも、概略の地域を選択して地図表示に進むことができます。
    →「市」や「区」の範囲で詳細に指定することができます。

図2.地域指定

②震源断層

②では、「震源断層」を選択することができます。

震源断層の4つの中から選択することができます。
(複数選択することもできます。)

  ▶ 主要活断層帯(赤帯)
  ▶ その他の活断層(黒線)
  ▶ 海溝型地震震源断層(黄帯)
  ▶ 海溝型地震発生領域(緑帯)

図3.震源断層の種類

③考慮した地震

③は、「考慮した地震」として3つの選択肢があります。
(いずれかの1つを選択することができます。)

   ▶ 全ての地震
   ▶ 海溝型地震
   ▶ 活断層などの浅い地震

図4.考慮した地震

④規模のケース選択

④は、2つのケース(シミュレーション)の選択肢があります。
(いずれかの1つを選択することができます。)

   ▶ 平均ケース
   ▶ 最大ケース

これは、⑤の選択肢と関連しています。

⑤年数と確率でみた分布図・領域図

⑤は、「○○年」でみた「震度〇以上」「〇%の確率」を説明する選択肢です。
(いずれかの1つを選択することができます。)

   ▶ 30年 震度6強以上の揺れに見舞われる確率の分布図
   ▶ 30年 震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図
   ▶ 30年 震度5強以上の揺れに見舞われる確率の分布図
   ▶ 30年 震度5弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図
   ▶ 30年 3%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図
   ▶ 30年 6%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図
   ▶ 50年 2%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図
   ▶ 50年 5%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図
   ▶ 50年 10%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図
   ▶ 50年 39%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図
   ▶ その他の地図一覧

から選択することができます。

図5.震度の分布図・確率の領域図

全国地震動予測地図(使用例)

それでは、実際に使った例を説明します。

   ①場所や地域の指定:東京都千代田区
   ②震源断層:主要活断層帯、その他の活断層
   ③考慮した地震:すべての地震
   ④規模のケース選択:平均ケース
   ⑤年数と確率: 30年 震度6強以上の揺れに見舞われる確率の分布図

すると、下の図6のようになりました。   

図6.全国地震動予測地図(使用例)

少し判読しづらいところがあるのはご了承ください。
このように自分の確認したい地点を表示することができます。

操作方法の説明

さらに詳細な操作方法が説明されています。(図7)
上記は、簡単な使用方法の説明でしたので、実際に使っていただければ、
そのシステムの有効性を実感していただけるのではないでしょうか。

図7.⑥使用方法

J-SHIS「アプリ」

J-SHISの「公式スマホアプリ」(防災科学技術研究所)もあります。

これを機会にインストールして使ってみるの良いのかもしれません。

図8.J-SHISスマホアプリ(防災科学技術研究所)

おわりに・・・

 今回は、「地震ハザードステーション」ということで、
「全国地震動予測地図」が情報源として活用できることと、
その使い方を解説しました。
調べたい地点を確認できますし、地震の震度、活断層、断層帯なども見ることができます。

活断層と言いましても、存在するすべてではありませんので念のためご留意ください。
「人間が観測・確認できた範囲」になります。

どのような災害リスクがその土地に潜在しているのか?
発生する前にそれを確認できるとても有効な情報ツールでした。

前回【第16回】「地震10秒診断」だけでももちろん構いません。
その上で、今回ご紹介した情報ツールもぜひお試しください。

今回ご説明した内容にたどり着けない方もいらっしゃるかもしれません。
その際は、たどり着けた方によるサポートをお願いしたいです。
知った「今がスタートライン!」

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