【第48回】 高血圧②:生活習慣から改善をしていこう!

健康
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今回は「高血圧②」です。

前回【第43回】では「高血圧(総論)」をご紹介しました。

高血圧症という病気の種類や患者数の概要をお伝えしました。

特に、高血圧がもたらす病気のリスクをお伝えしました。

また、血圧とは?ということについても少し触れました。

ここでは、高血圧生活習慣が原因で起こっていることに着目し、
生活習慣の見直しにより予防していこう!という内容です。

高血圧のリスク(復習)

図表1.高血圧による影響(【第43回】でも使用しています)
(出所:病気がみえるvol.3(第3版)をもとに筆者作成)

高血圧という状態が引き起こす代表的な病気を列記しています。

血圧が高いことで体の臓器や血管に負担ががかかります
それが長い期間負担がかかったり、
大きな負担が体にかかってしまうことで、
臓器や血管に異常として進んでしまうとき
症状として表面化してしまうことが図表1で説明した病気の種類でした。

生活習慣を見直して「予防」につなげていこう!

見直しによる「予防」の意義

高血圧が原因となって起こる病気の中には、予防の取り組みにより防ぐことができるものが多くあります。

日々の習慣の見直しが、病気の発症を予防してくれるのです。

つまり、小さいかもしれませんがひとつひとつのことの積み重ねの先に病気の予防があるということです。

数十年後の大きな病気のリスクになっていかないような人生を選べるのは気づいたときです。

ここでは、予防の取り組みの一例をご紹介します。

生活習慣の【見直し6選】

①減塩

図表2.減塩(出所:イラストAC)

すでに高血圧の人は、かかりつけ医の指示に基づいた食生活の見直しをお願いします。
また、本記事も参考にしていただければと思います。

高血圧ではないものの、高血圧の予防に取り組む人は参考にしてください。

【第4回】高血圧①」では、

食塩摂取量を抑える。
→目標1日8g未満、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満
 ※高血圧患者における減塩目標は1日6g未満
 (出所:厚生労働省、健康日本21(第二次))

をご紹介しました。

大きな変更はありません。
一方で、少しだけ気に留めていただきたいことをご説明します。

しばしば、「8グラムまでなら食べれる。」「食べて良い」という言葉を耳にします。
食塩量としては、そういった言葉は問題ないのです。
ですが、取り組みへの心持ちとしては望ましいとは言えないのです。

食塩量を減らすに越したことはないという意味ではあるのですが、
「制限をする」という受け止め方で減らしていくという捉え方に加えて、
「新たな食べ方」(=改善された生活習慣)
前向き・積極的に実践した結果として、
食塩摂取量が減っているという習慣を作っていただきたいと思います

「制限をして」、「制約を受けて」、「ガマン😣して」…
というと「仕方なく」というマインドから離れていただきたいということです。

「減塩した味付けもイケるじゃないか!」←減塩先の味への充実感
「代替調味料も十分においしい!」←新たな味付けの発見
「食材の味と、食材たちの味の調和をあらためて実感できた!」←味という豊かさの再認識
といった前向きな・ポジティブな・うれしい・豊かなマインドで取り組んでいただきたいと思います。

レモン果汁、ケチャップ、出汁…といったいろいろな方法があります。

ぜひ新たな減塩に向けた取り組みを実践してください。

②食塩以外の栄養素

▶野菜、果物の積極的接種
▶魚(魚油)の積極的接種
▶コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限

が挙げられています。

「①減塩」でもふれましたが、食塩・塩味にとらわれない味の豊富な世界を楽しむことが大切です。

・一般的に食塩を多く使用された料理があります。
・食塩を比較的多く使用した料理のラインナップで食事する食べ方があります。

そういった状況を回避することもひとつです。

「ラーメン、餃子、チャーハン」や
「焼き魚、刺身、濃い味系の煮物、味噌汁、漬物」など、
見返してみると、食塩をベースとした料理が多く並ぶときがあります。

それぞれが少量ずつであれば、摂取塩分量も少量になりますが、
それなりの量を摂取すると塩分量もたいへん多くなってしまいます。

そこで、野菜サラダ、塩・醤油を味つけのベースとしない煮物、焼き魚…
などにしてみると良いでしょう。

筆者は料理の専門家ではありません。
ぜひ、そういった内容を扱っているところを参考にしていただければと思います。

③適性体重の維持

【第44回】生活習慣病」では、ブレスローの7つの健康習慣を紹介し、
5.適性体重を維持する」ことを解説しました。

【適性体重の求め方】BMI:体格指数
 ▶BMI=体重kg÷身長m÷身長m
   →18.5≦BMI<25
   となるように体重を整えることが推奨されています。
  例)BMI(体格指数)=体重65kg÷身長1.75m÷身長1.75m=21.2(←標準範囲です)

体重を計るには体重計が必要です。
ご家庭に1台準備することをオススメします。
もし準備しない場合でも、
自分の体形の変化に着目していただければと思います。

お腹周り、あご下周り、顔のふくらみ…など、
自分で簡単に把握できる方法で大丈夫です。
過去の写真と見比べる方法や、
スマホ等で写真を撮っておき、1年後、3年後、5年後といった比較をすることも可能でしょう。

必ずしも体重計がなくても、体形の変化から体重の変化のサインを把握することができます。

家族や友人による体形の変化への注意喚起もぜひ参考にしましょう。
「最近太ってきたんじゃないの?」と言われたら、その事実は謙虚に受容することが大切です。

④運動

【第44回】生活習慣病」では、ブレスローの7つの健康習慣を紹介し、
2.定期的に運動をする」ことを解説しました。
※心臓など血管疾患のない高血圧患者、治療中の病気による運動への配慮が必要な人などは対象としていませんが、これから高血圧を予防しようとする人はぜひ参考にして実践してみてください。(治療中の人はかかりつけ医に相談してください。)

 「デスクワークが多い人は、日々の生活の中に運動を取り入れることが続くコツです。
  通勤や帰宅時間に運動を取り入れての帳尻合わせができると良いかもしれません。
  運動習慣をつけることがとてもとても大切です。
  できることを小さなことからでも構いません。
  継続できそうな習慣から始めて、長くつづいていくように頑張りましょう。
  〇階までは階段を使うとか、
  一駅前で降りるとか、
  バス停は1つ手前の停留所を使うとか、
  安全な回り道を経由して帰宅するとか、
  ちょっとした〇〇店への買い物は徒歩で済ますとか、
  歩数計で目標となる目安値を決めるとか、
  視聴時間は腕立て伏せ・腹筋・スクワットを取り入れるとか、
  いろいろと試してみてください。」
(「【第44回】生活習慣病」より転載)

仕事の休憩時間や昼食時間から、少しの運動・筋トレを取り入れることも、
忙しい人にとってはとても効率的な運動習慣とすることにつながります。

⑤節酒

【第44回】生活習慣病」では、ブレスローの7つの健康習慣を紹介し、
3.飲酒は適量を守るか、しない」ことを解説しました。

 アルコールの適量は20g程度です。(出所:厚生労働省,飲酒のガイドライン

エタノール(換算)で、
  男性 20~30mL/日以下
  女性 10~20mL/日以下
(出所:病気がみえるvol.2,第3版)

とありました。
つまり、毎日の飲酒習慣としてみるならば、
  男性はアルコール6%のロング缶500mLの飲料で1本
  女性はアルコール6%のショート缶350mLの飲料で1本
がひとつの目安になるのではないでしょうか。若干の前後はあると思いますが。

毎日の生活習慣だからこそ「適量」という心掛けが必要です。

⑥禁煙

【第44回】生活習慣病」では、ブレスローの7つの健康習慣を紹介し、
1.喫煙をしない」ことを解説しました。

・喫煙し始めないこと、タバコに手をつけないということ
・禁煙すること
・禁煙が難しい場合には代替品への置き換えを進めて本数を減らしていくこと
を紹介しました。

高血圧とタバコの関係は、簡単に言いますと、
タバコを吸うと血管が収縮します。
「タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて血圧を上げます。」(出典:武田薬品工業)
といわれています。
血管が収縮することで血圧が上昇するというメカニズムです。

「タバコ」は環境による影響がたいへん大きい習慣の筆頭格です。
 ・親、親戚
 ・友人・親友、同僚・先輩
 ・憧れの人、尊敬する人
などに喫煙者がいれば、その人の影響をモロに受けてしまうものです。

そのため、一番最初の段階、タバコの人生1本目をいかにして回避することができるか?
も、重要な視点になります。

例えば、
親としてタバコをやめる(予防災では「終煙」とここで命名します)
教員として終煙してみる
先輩として終煙してみる
上司として終煙してみる
兄弟姉妹として終煙してみる
コーチとして終煙してみる

といったみんなで終煙ムードを広げて良ければ良いと思っています。

おわりに・・・

今回は「高血圧②」として生活習慣の見直しをお伝えしました。
以前「【第43回】高血圧①(総論)」「【第44回】生活習慣病」でもお伝えしていた内容を含んでいます。
たいへん重要な生活習慣の見直しのため、重複しますがお届けしました。

高血圧の予防はいろいろありましたが、
ムリのない範囲で一つずつ少しずつ始めていくことをオススメしています。

大切なことは続けることです。
・刺身に使う醤油の量を減らす
・味噌汁を1日3回→1日1回にする
 ←これだけでも、約4~5グラムの食塩摂取量を減らすことにつながります。
・ラーメンのスープを飲み干さないこと
・ラーメンスープを飲み干すとしても5回に1回くらいにすること
・…
いろいろ工夫できます。

何かをきっかけにして小さくはじめて長続きさせていけるようにしましょう。

また、さらに大切なことは前向きに実践していることです。
 ・言われたから
 ・やらされている
 ・やらないと怒られる

という受け止め方よりは、
 ・健康な状態を長く続けられる
 ・おいしいモノ・食べたいモノをいつまでも食べられるようになる
 ・塩だけじゃないおいしさの豊富さを知りたい
 ・食の豊かさの広がりを味わいたい
 ・自分のとりくみが多くの人の幸せ・安寧に貢献できる

という人生の楽しさ豊かさの広がりへとつなげていって欲しいです。

そうすることで、いろいろな小さくをはじめることもそうですが、
小さなことの積み重ねを生み、
大きな取り組みへのチャレンジにもゆくゆくはつながっていくことでしょう!
大きな好循環の波及といった流れへとゆくゆくは広がっていくことでしょう!
知った「今がスタートライン!」です。

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